「20 世紀少年」(浦沢 直樹)と「IT」(スティーブン・キング)

「20 世紀少年」(浦沢 直樹)と「IT」(スティーブン・キング)

「IT」(スティーブン・キング)全 4 巻のあらすじを裏表紙から引用します。

一本の電話が、六人それぞれの平穏を破る。
長いあいだ記憶の底に眠っていたものを、揺り覚ます。
二十七年前、ある場所で、あることが起こった。
そして、ひとつの約束がなされた。
いま、その時がきたのだ。
「さあ、帰るんだ、故郷の町へ」。
だれもそれを止めることはできない。
たとえそれが、晴天(ブルー)から暗闇(ブラック)へ渡ることになろうとも。

デリーに近づくにつれ、消されていた記憶の細部が甦る。
洪水のあと、紙の小舟を浮かべに行ったジョージィの黄色いレインコート。
血染めのレインコート。
<荒れ地>の小川につくったダム。
記念公園の給水塔。
廃工場の大煙突。
そこから現れた怪鳥。
狼男。
そして風船を持ったピエロ…あの、1958 年の夏、子供たちがずいぶん消えた。

精神病院のベッドで、男がむっくり身を起こし、月からの邪悪な声に耳を傾ける。
町に戻った<はみだしクラブ>の面々を迎えたのは、チャイニーズ・レストランの怪、夜の図書館に出現したピエロ、などだった。
いまデリーでは、あらゆる狂気が目をさました。
それに対抗するには、みんなの記憶を繋ぎあわせ、ひとつの力とすることだ。

二十七年前、一度七人は IT と対決した、銀のばら玉を武器に。
いや、それ以上の武器は、七人の友愛と勇気で結んだ“環”だった。
そのときの“約束”にしたがって、彼らはいまここにいる。
欠けた“環”を結びなおして、いま一度、IT と向かい合うのだ。
町の下を、IT の棲み処めざして這い進む。
デリーに新しいことが起こるのを信じつつ。

「IT」は、7 人の幼馴染みが 27 年振りに集まり "IT" と呼ばれる怪物と対決する物語で、「20 世紀少年」とは以下の共通点があります。

  • 男 6 人と女 1 人の男女構成
  • 主人公たちに暴力を振るう悪ガキ
  • 7 人のうち 1 人が、バラバラになった仲間を召集
  • 映画館とボーリング場
  • ダムと秘密基地
  • 少年時代と現在を交互に描写

映画「イット」も製作されていて、「IT」「20 世紀少年」の発表・掲載順序は、以下の通りです。

「IT」「20 世紀少年」の発表・掲載順序
1986 "IT" 発表
1994 「IT」邦訳
1990 映画「イット」アメリカ公開
1999 「20 世紀少年」連載開始(小学館「ビッグコミックスピリッツ」1999/10/18 号)
映画「イット」(1990)
監督 トミー・リー・ウォーレス
原作 スティーブン・キング
音楽 リチャード・ベリス
出演(役名) ティム・カリー(ペニーワイズ)
リチャード・トーマス(ビル)
ジョナサン・ブランディス(少年時代のビル)
アネット・オトゥール(ベヴ)
リチャード・マシュー(スタン)
ジョン・リッター(ベン)
デニス・クリストファー(エディー)
ハリー・アンダーソン(リッチー)
セス・グリーン(少年時代のリッチー)
ティム・リイド(マイク)
マイケル・コール(ヘンリー)
オリヴィア・ハッセー
ローラ・ハリス

「20 世紀少年」第 12 巻第 5 話「図書室」で、角田が「スティーブン・キングか……」と言っていることからも、浦沢さんが「IT」の小説を読むか映画を観るかしているのは間違いないでしょう。