「PLATOn プラトン」

「PLATOn プラトン」

J-WAVE「PLATOn プラトン」(月曜〜木曜 22:00 - 23:45 生放送)2009 年 6 月 11 日(木)のゲストが浦沢 直樹さんでした。

  • パーソナリティ
    • 渡部 建(アンジャッシュ)

対談内容を以下にまとめます(敬称略)。

  • 現在は隔週連載 1 本(台詞逆輸入注:「BILLY BAT ビリーバット」)のみなので、過去になく緩いスケジュール(浦沢)
    • 丸一日仕事をしていないように見える日もあるが、頭で考えている
      • これが大事
    • 週刊誌と隔週刊誌(台詞逆輸入注:小学館「ビッグコミックスピリッツ」と小学館「ビッグコミックオリジナル」)で連載していた時期は、月に 6 本の締切があった
      • 尋常ではない
      • 更に読切を描いたりして、馬鹿
      • 締切がないと、調子が悪くなる
    • 筆は速く、締切は守る
      • やばいかも、と思ったことはあるが、編集者が落着いていたので、締切は伸びるらしいことを知った
      • 26 年目になるが、本当の締切がいつだか知らない
  • 「鉄腕アトム」(手塚 治虫)の「史上最大のロボット」(後に「地上最大のロボット」と改題)と「ジャングル大帝」(手塚 治虫)が最初に読んだマンガ(浦沢)
    • 影響を受けたというより、刷込みに近い
      • 自分だけだろう、と思っていたら、友人にそういう人が多かった
  • マンガ家になろう、とは思っていなかった(浦沢)
    • 編集者になるつもりで出版社に行ったついでに、原稿(台詞逆輸入注:「Return」)を持参したら新人賞を取った
      • 陸上部やバンド活動の傍ら、マンガは趣味としてたくさん描いていたが、あまり人に見せなかった
    • マンガ家になる気がなかった理由を今考えてみると、自分の好きなマンガが売れていなかったからだろう
      • 受賞後 1 年で駄目なら止めよう、と思っていた
    • 現在は他のマンガをじっくり読むことはなく、パラパラ目を通す程度
      • いましろ たかし・本 秀康・花輪 和一・漫☆画太郎などの作品は、ゆっくり読む
  • 自分の作品を読返すことは、あまりない(浦沢)
    • 10 年以上前の作品は、案外ちゃんと描いているな、と思う
      • もっと悪いと思っていたのに、読んでみると悪くない
    • 仕事以外で最近の作品を見ると、最近であればあるほど修正したくなる
  • マンガ家の仕事量を 1 人でこなすのは無理(浦沢)
    • プロデュース・監督・脚本・カメラ・美術・演技指導など
    • ネームができれば、ほぼ完成した気分
      • その後は、アシスタント 5 人と騒ぎながら絵を描く
    • 昔は喫茶店でネームを書いていたが、今は自宅で座るとスイッチが入る
      • スイッチが入る前に、現実逃避することもある
  • 職業柄、エア・デッサンをよくする(浦沢)
    • 街で見掛けた人を指でデッサンする
      • 名優がたくさんいる
    • 書き留めないと忘れるようなものは、案外つまらない
    • 人間観察をしていると、面白すぎて疲れる
    • 「20 世紀少年」(浦沢 直樹)の万丈目 胤舟は、ハンバーガー店の店長だった
      • 開店直後で、まごまごしていた
  • 登場人物の名前を考えるのは、本当に難しい(浦沢)
    • 「20 世紀少年」では、ロックっぽい名前としてケンヂが浮かんだ
  • 1970 年代後半、マンガ界には大友 克洋に代表される流れがあった(浦沢)
    • 決めポーズでない、何もしていない姿が衝撃的で新しかった
    • 劇画ではなく、単純な線で描いたマンガ
      • マンガと劇画の違いを言葉で表現するのは難しい
  • 映画「20 世紀少年」を観て、俳優は演技でマンガに近付けるので凄い、と思った(浦沢)
  • コマ割りで、読者の時間を操る(浦沢)
  • 主人公より、年配の登場人物が得意(浦沢)
    • 世間の中心にいない人にドラマを感じる
  • 中古の LP レコードを買って来て、専用のクリーナーで磨くのが気分転換(浦沢)
  • 「YAWARA!」(浦沢 直樹)の猪熊 滋悟郎がいると、色々なことが解決してありがたかった(浦沢)
  • 連載は、両手で水を掬って移動するように、最初に思い付いたことをできるだけこぼさずに最終回まで運ぶ(浦沢)
    • 自分では、「面白水(おもしろみず)」と呼んでいる
    • 着地点は大体決めているが、変わることもある
      • 書き下ろし小説や映画は完成してから発表されるが、連載マンガは後戻りできない
      • 登場人物が、勝手に動くこともある
  • 何かを 1 日中考えてから浅い眠りを 1 時間くらいすると、起きたときに解決策が浮かぶ(浦沢)
    • 左脳で考えた後、右脳が整理するらしい
  • ボブ・ディランのひねくれた考え方が大好き(浦沢)
  • 「YAWARA!」と「MASTER キートン」(作:勝鹿 北星/画:浦沢 直樹)を同時連載していたのは、両方描きたかったから(浦沢)
    • 一方だけだと、その作風しかない、と思われる
  • 「MONSTER」(浦沢 直樹)や「20 世紀少年」をサスペンス路線やミステリー路線と言われるが、人生は全てサスペンスでミステリー(浦沢)
  • 「PLUTO プルートウ」(浦沢 直樹×手塚 治虫)は、自分の記憶の中の「史上最大のロボット」(浦沢)
    • 執筆に当たり「史上最大のロボット」を読んだら、「ノース 2 号、これで終わり?」と驚いた
      • 記憶では行間を膨らませていたらしく、思い描いていた場面がない
      • 自分と同世代の人は、同じ感覚があるのではないか
  • そのときに面白いと思うものをいかに読者に伝えるか(浦沢)
    • 考えを温めることはあまりないので、次回作は未定
      • 面白がっていれば、描きたいものがなくなることはないだろう
  • 「浦沢作品とは、いたずら描き」(浦沢)