町山 智浩さんと「20 世紀少年 第 2 章 最後の希望」

町山 智浩さんと「20 世紀少年 第 2 章 最後の希望」

TBS ラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」(土曜 21:30 - 23:30 生放送)の 2009 年 2 月 21 日(土)22 時台のコーナー「ザ・シネマハスラー」で、「20 世紀少年 第 2 章 最後の希望」を取上げていました。

  • パーソナリティ
    • ライムスター宇多丸
  • ゲスト
    • 町山 智浩(映画評論家)

町山さんの発言を以下にまとめます(敬称略)。

  • 浦沢 直樹の原作をマンガ喫茶で全巻読破した
    • 「20 世紀少年」に限らず、映画を研究するときは原作や脚本を読む
    • 更に映画まで観るのは、拷問だった
  • 堤 幸彦が聴いていたら、スタジオまで来い
  • ショットガンで撃たれて、かすり傷しか負わないのは噴飯物
    • 前のシーンではショットガンで撃たれた死体の描写があるのに、矛盾しているのは馬鹿だから
    • 蝶野 将平(藤木 直人)のリボルバー式拳銃に、安全装置がある
      • 原作でも同じシーンがあるのは、たぶん「リボルバー式拳銃に安全装置がある、と思っている大ボケ野郎」というギャグだろう
  • 西村 雅彦は他作品では演技派なのに、「20 世紀少年」の七龍の店主はひどい
    • 堤が演出を付けていないから、ザルを持って逃げるのが踊っているようにしか見えない
  • 脚本の長崎 尚志には若い頃に世話になったが、マンガと映画の脚本の違いが分かっていない
    • サダキヨ(ユースケ・サンタマリア)がカンナ(平 愛梨)を見て、「あれが遠藤 カンナか。ふ〜ん」と言うのは、2 点間違っている
      1. マンガでは構わないが、映画では「あれが遠藤 カンナか」とは口に出さずに目の動きで表現する
      2. 「ふ〜ん」と口に出す人は、現実にはいない
    • 小泉 響子(木南 晴夏)も全て言葉に出すのは原作通りだが、リアリティに欠ける
    • 登場人物が言葉で説明するのは、マンガやテレビの演出
      • マンガの人の原作をテレビの人が演出したから、こうなった
      • ト書きを台詞にしないと分からないだろう、と観客を馬鹿にしている
  • 音楽がくどい
    • ムーンライダーズのファンだったから、白井 良明がこんなひどい音楽を作っていて愕然とした
  • 顔を覆面で隠した人間が、宗教団体のリーダーや政治家になることはできない(台詞逆輸入注:政治家になったのは万丈目 胤舟)
    • 元・岩手県議のザ・グレート・サスケも、覆面を外した
  • “ともだち”の正体は 2 人しかない
    1. 1 人はケンヂ(唐沢 寿明)
      • 1970 年代に持っていた理想が 1980 年代に達成されなかったことに不満を持っており、浦沢の投影
      • 1980 年代のバブル社会の象徴が“ともだち”で、浦沢のダークサイド
      • 映画「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」と全く同じだが、「20 世紀少年」は 20 巻以上の原作や 3 部作の映画が、1 時間半の子供向き映画に遠く及ばない
    2. もう 1 人は堤
      • ケンヂと“ともだち”は、浦沢の表と裏
      • バブル社会の代表は秋元 康であり、弟子の堤
      • 映画「20 世紀少年」そのものがテレビ局主導で、ケンヂの敵
  • ウジコ ウジオ(手塚 とおる・田鍋 謙一郎)のマンガを読んだユキジ(常盤 貴子)が「このマンガには、あなたたちの燃えるような情熱を感じません」と言うが、その台詞をそのまま、この映画に返したい